【禅語とエネルギー】諸法無我(しょほうむが):すべての物事は繋がりの中で変化し、独立しているものはない

前回の『諸行無常』に関係がある
『諸法無我(しょほうむが)』についてです。

『諸行無常』は
「この世のすべての物事は(諸行)絶えず変化し、とどまることはない」
というものでしたが、

『諸法無我』は
「すべての物事は繋がりの中で変化し、独立しているものはない」
というものです。

どちらも変化し続けていることを表しています。

その中でも『諸法無我』には
「関係(因縁)」に着目しています。

関係(因縁)に着目している諸法無我

人というのは必ず関係を持ちながら生きています。

ご先祖様や両親がいなければ生まれていないわけですし、
水や空気、食べ物がなければ生きていくことはできません。

人や動物、自然などと共にあるからこそ生きていけるのです。

そして、人や動物、自然といった関係性も変化します。

人や動物(ペット)との出会いが
考え方に大きく影響を与えることもあるでしょう。

大好きだった食べ物も食べすぎて飽きてきて
「もう見たくない!」と思ってしまうかもしれないですし、
自然が多いところに行って気持ちがリフレッシュし、
これからやるべきことに変化を与えてくれるかもしれません。

人は色んなものと関係を持ち、
その関係によってどんどん変化していくのです。

そして、人だけでなく、
すべての物事がお互いに影響を与え合うことで存在しているのです。

人は関係性の中でしか説明できない

すべての物事がお互いに影響を与え合うことで存在しているのだから、
人も関係性の中でお互いに影響を与えながら生きています。

その結果、人は関係性の中でしか説明できなくなります。

例えば、自分を表す言葉。

「私は優しい人だ」
「私は刺激に弱い人だ」
「私は集中力がある方だ」
など。

これらは関係性の中で説明されている言葉と言えます。

「誰と比べて優しいのか?」
「誰と比べて刺激に弱いのか?」
「誰と比べて集中力があるのか?」
特定の人を思い浮かべてはいないにしても、
人との関係性があるからこそ生まれる言葉です。

自分一人しかいなければ、
優しかろうが、刺激に弱かろうが、集中力があろうが
どうでもいいわけです。

自分の肩書にしてもそうです。

肩書というのは、
「誰に対してどういうことができるのか」
ということを表現するものです。

人との関わりがあるからこそ
肩書というものが存在します。

何が好きか嫌いかというのも
物事の関係性による考え方です。

つまり、人を説明する場合、
関係性によってでしか説明できないのです。

関係性から考える自己肯定感

人を説明する場合は
関係性によってでしか説明できません。

「自己肯定感が高い!」
なんて言葉も出てきますが、
これも人との関係性が影響しています。

自己肯定感が低い主な原因は
「比較」をしてしまっているからです。

比較というのは関係性を表していますよね?

他人と比較することで、
自分がちっぽけな存在に思えて
自己肯定感が下がってしまい、
パフォーマンスが落ちたり、精神的に不安定になってしまいます。

また、他人とではなく、
昔の自分との比較でも自己肯定感は下がります。

「昔はできたのに今はできない」
「昔は幸せだった」
のように。

ですが、比較さえしなければ、
関係性に目を向ける必要もなくなり、
自分を責める要因がなくなるため、
自己肯定感が低くなることはないです。

自己肯定感が低くなってしまうのは
自分を責めてしまう結果ですから。

言い方を変えると、
「自分を中心とした関係性を重要視しすぎると自己肯定感が下がってしまう」
と言えます。

関係性を重視するというのは
「執着」に繋がります。

つまり、
「自分を中心とした執着が自己肯定感を下げてしまう」
と言い換えてもいいでしょう。

良い比較と悪い比較

比較は必ずしも悪いものではありません。

比較することで自分を高め、
周りに良い影響を与えることもできます。

悪い比較というのは
「現状の自分で考えてしまっているから」
です。

人は変わっていくものだから、
日々成長もしていきます。

なので、良い比較というのは、
「成長した未来の自分の姿」
を見れるかどうかと言えます。

他人と比較した結果、自分を高められるのは、
自分もさらに成長しようと前向きに考えられるからです。

他人と比較した結果、自分を責めてしまうのは、
現状の自分に目を向けて、自分のダメなところばかりに目を向けてしまうからです。

言い方を変えると、
未来に目を向けて成長を促す比較が良い比較(自己肯定感が高まる)で、
現在や過去に目を向けて現状維持をするための比較が悪い比較(自己肯定感が下がる)と言えます。

自己肯定感はエネルギーの状態でも説明できます。

エネルギーが高くなれば自己肯定感が高くなり、
エネルギーが低くなれば自己肯定感が低くなるとも言えます。

つまり、
エネルギーが高くなれば視野が広がるため未来の関係性に目を向けられ、
エネルギーが低くなれば視野が狭まるため現在や過去の関係性に目を向けてしまうのです。

未来の関係性に目を向けよう

初めに書きましたが、
『諸法無我』というのは
「すべての物事は繋がりの中で変化し、独立しているものはない」
というものです。

つまり、すべての物事が繋がっており、
すべてに対して関係性を持っているのです。

自己肯定感は関係性があるからこそ生まれるものです。

であれば、
自己肯定感を高めようと思ったら
「未来に目を向けてより良い関係性を築き上げていく」
ことに目を向けると良いのです。

自己肯定感を高めようと内省するのも良いですが、
「もっと自分を知ろう!」とか
「もっと自分を高めよう!」と考えるよりも

「もっと周りとの関係性を深めていくために自分を知ろう!」
「もっと周りとの関係性を深めていくために自分を高めていこう!」
といった、未来のより良い関係性に目を向け、
自分を知ったり、自分を高めていくことで
自己肯定感というのは自然と上がっていきます。

というよりも、
周りとの関係性に目を向けることができれば、
視点が内側ではなく外側に向くので
自己肯定感なんて考える必要すらなくなります。

より良い関係性を築いていくことを考えていけば、
「この人を喜ばせるにはどうしたらいいかな?」
「もっと喜んでもらうためにはどんなスキルが必要かな?」
「もっと楽しく過ごすにはどんな人格になるといいかな?」
なんて未来が中心となり、現在の自分はそこまで気にしなくなります。

もちろん、現在の自分と未来の自分とのギャップを考えたりもしますけど、
気持ちが未来に向いているのでギャップを見たところで、
「よし、あとはこのギャップを埋めればいいんだな!」
と現在の自分にそこまで執着しなくなるのです。

そのため、自己肯定感などと考えるまでもなく、
前向きに自信を持ってやるべきことをやれたりします。

なので、
「より良い関係性を築いていくこと」
に目を向けて、そのためにエネルギーを高め、
エネルギーを注いでいくと自己肯定感を気にしなくなりますし、

気がついたら周りから
「自己肯定感高いね!」
なんて言われるようになるので、
より良い関係性を築いていくことに視点を移しちゃいましょう。

まとめ

  • 人は関係性の中でしか説明できない
  • 未来に目を向けてより良い関係性を築いていこう
  • 未来の関係性に目を向ければ自己肯定感はどうでもよくなる

「関係性」という言葉に着目しすぎて、
『諸法無我』という言葉が置いてけぼりになってしまった感じがあります。

『諸法無我』は
「すべての物事は繋がりの中で変化し、独立しているものはない」
ということなので、内省するときに自分を独立して考えても仕方ないですよね。

周りとの関係性を考え、
その関係性を変化させていくことで
周りの状況も自分自身も変化していき、
見える世界が大きく変わっていきます。

だからこそ、未来に向けて
より良い関係性を築いていくことを意識していきましょう。

以上、『諸法無我』の「関係性」に関するお話でした。

ありがとうございました!

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